同様の問題は男性にも起きますが、男性側は長年住み慣れた環境にいて奥様を迎えているわけで、そのストレスやプレッシャーは奥様側とは比較にならないはずです。
私たちはお世話させていただいたご夫婦に、特に男性に、
「たった一人日本に来た奥様が、日々の暮らしで頼れるのは、夫である貴方一人です。」
と何度も申し上げます。
それでも、来日して1〜2ヶ月は、毎晩のように弊社のスタッフに電話はかかってきます。
特に何か大きな問題が起きたというのではなく、生活上のちょっとした習慣の違いや、ご夫婦の会話の通訳などが主です。時にはホームシックになった奥様を何時間も慰めたり。
そのようにして来日後数ヶ月は24時間体制のケアを続けています。ほとんどのご夫婦は3ヶ月経つと、かなりしっくりいくようになり、ちょっとした言葉の行き違いを笑って話してくれたり、喧嘩から仲直りまでの経緯を話してくれたりします。
日本人同士の結婚でも、今まで住んでいたところと離れた所に嫁ぐ女性は、かなりストレスがあるものです。
もうひとつ。家庭外における周囲のサポートも重要です。
私の知っている中国からの留学生は、そのほとんどが日本で日本人の友人ができないまま帰国しています。
中国の方には、『友人』というと本当に親身に相手のことを考え、身内のように接するという感覚があります。
そのような間柄になるまでは、もちろん時間は必要ですが、要するにそこまで時間をかけて『本音』で付き合ってくれる日本人がいないということです。
一般的に、日本の社会は『異色』の『よそ者』に対して閉鎖的です。
“みんなと同じであること”や“目立たないこと”が学校でも会社でも地域社会でも大切だったりします。
よく、クラスの中でAさんは浮いている、とか言いますが、そのAさんはただ独特の考え方を持っていたりするだけだったりします。
確かにどう考えても場違いだったり、集団生活の中ではあり得ない行動をとる人もいますが、問題なのはそれを“見てみぬ振り”するのではなく、おかしければ指摘してあげて、どうすればいいか教えてあげるべきです。
来日した中国人花嫁は、そういう意味でも厳しい環境におかれているといっていいでしょう。
家庭だけでなく地域社会が暖かく受け入れることは同番組でも指摘していましたが、非常に重要です。
そして、それ以上に仲介した業者は成婚したご夫婦に一生責任があるということを忘れてはいけないと思っています。

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